フィジカルアイテムをNFTで販売できるAmericanaが690万ドルの資金調達を実施
特定のNFTを保有していると早期アクセス権を得ることができるので紹介します。
Americanaとは
Americanaは実際のアイテムをNFTとして販売できるプロジェクトです。
これによりアートだけでなく、ファッション・車・家具など様々なジャンルのクリエイターがNFTに参入することが見込めます。
仕組みとしては「NFTA」というユニバーサルチップをアイテムに取り付けることで、そのアイテムがブロックチェーンとリンクし、それをスマートフォンでスキャンすると、所有権の証明や公的記録等の情報を確認できるようになります。
現在、イラストレーターや3Dデザイナーなどのデジタルアーティストやクリエイターは、NFTを展開することで何百万ドルも稼いでいる一方で、彼らはクリエイター全体の中では少数派であり、物理的なものを作る「残りの99%のクリエイター」が、NFTの技術からどのような価値を得られるかという考えからこのプロジェクトが生まれたようです。
夏頃にマーケットプレイスのリリースを、5月中にはパートナーシップの発表を行う予定です。また、イーサリアム上のNFTに対応予定で、その後Solanaや他のチェーンとの統合も予定しています。
Americanaのリリース当初は、アート、デザイナーズ家具、高級タグ、限定ストリートウェア、車など、一般的に高価で、熱烈なコレクターをターゲットにする予定のようです。ウェブサイトには、250ドルのGap x Kanye Westジャケットや3万2000ドルのポケモンカード、1億4000万ドルのパブロ・ピカソの絵画「海辺の人物像」などが掲載されているように、一般人というよりはコレクターをターゲットにすることで話題性を作りたいようですね。
NFT「Something Token」を保有していると早期アクセスと割引が適応される
5/4にローンチした「Something Token」を保有していると、Americanaの早期アクセス権と割引が適応されます。
Something Tokenは1枚あたり0.069ETHでmintすることができ、「Probably Nothing NFT」というNFTを保有しているとホワイトリストに入れたようです。これを受け、ProbablyNothingは5/1時点でフロアプライスが0.88ETHでしたが、一気に18ETH超えにまで高騰しました。
Something Tokenは総発行枚数9,500枚でレア度に応じて分かれています。
Common - 7,000
Rare - 2,000
Epic - 690
Legendary - 310
一時は0.4ETHまで高騰していましたが、現在は0.25ETHあたりで推移しているので、どこかのタイミングで購入してみたいと思います。
シードラウンドで690万ドルの資金調達を実施
Americanaは、ベンチャーキャピタルファンド「Seven・Seven・Six」を中心に、NFTマーケットプレイス「OpenSea」やラッパーのフューチャー氏、Redditの創設者アレクシス・オハニアン氏が参加し、690万ドルの資金調達を実施しました。
創設者Frey氏によれば、ソーシャルネットワーキングフォーラムRedditを共同設立したOhanian氏は、オンラインコミュニティの構築、育成、収益化において実績があり、この会社のパートナーとしてふさわしい人物であるとのことです。
今回の調達した資金は、エンジニアやデザイナーを加えた13人のチームの人件費や製品の開発費用に充てるようです。
NFTの次のステージはNFT×Physical Things
思い返してみると、2017年あたりからVenchainのようなフィジカルアイテムにブロックチェーンを導入することで本物の証明を実現しようとするプロジェクトは多くありました。
Vechainの「ToolChain」を活用することで、産地偽装(産地証明)や真贋判定に役立つことができ、現在様々な企業が利用しています。
このようにブロックチェーンの技術はデジタルだけでなく、フィジカルアイテムの本物の証明や所有者の証明を行うために活用することにも期待されており、Americanaはフィジカル製品の売買をNFTで行えるようになるだけでなく、証明にも役立つことができます。
トークン発行等の詳細は一切ないため、利益を出すためというよりは、社会的に抱える課題をNFTによって解決に導ける可能性を秘めているということでこの度取り上げさせて頂きました。
NFT×Physical Thingsは面白い取り組みなのでぜひ注目してみてください。
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