エアドロが期待される「Hop Protocol」って一体どういうプロジェクト?
Hop Protocolとは
Hop ProtocolはEthereumのレイヤー2間の資産を移動させるためのプロジェクトです。
現在Optimisticやzk-Rollupなど様々なレイヤー2が稼働しており、もし各ユーザーがレイヤー2間を行き来する場合、Arbitrum→ETH→Optimismのようにレイヤー1のイーサリアムに一度資金を経由しなければなりません。
そうなってくると工数もかかるだけでなく、レイヤー1の高額なGas代も発生するため、レイヤー2間の行き来をシームレスにするために開発されているのがHop Protocolです。
例えば、僕がよくHop Protocolを利用するシーンを挙げさせて頂きます。
Arbitrumが採用しているOptimistic Rollupはイーサリアムへ出金する場合、7日間かかります。これはFraud Proofという不正証明の仕組みを用いているためこのようなロック期間が発生しており、もし7日間資金が拘束されてしまうと機会損失が生まれます。
そのため、Arbitrumからレイヤー1に引き出しを行う場合、Hopを活用することでArbitrum→Optimism→レイヤー1へ即時出金を可能にします。
このレイヤー1,2間を行き来できる仕組みは「Hop Bridge token」の存在によって実現しています。
hop bridge token(hToken)はHop内で転送可能なトークンです。
例えば、1ETHがレイヤー1でデポジットされると、レイヤー2で1hETHが発行され、レイヤー2上で発行されているhTokenをバーンすることによって、hTokenはレイヤー1上で元のトークンに戻すことができます。
hTokenをArbitrumからOptimismに送信する場合、Arbitrum上にあるhTokenをバーンし、受け取るOptimism上にhTokenが発行されます。
これらの即時転送は、後述する”Bonder(バリデーター)”が許可すること、HopのAMM取引所に各レイヤー1,2の流動性を入れることによって実現させています。
AMM
上述したレイヤー1,2間の行き来はAMMに流動性を作り出すことで可能にします。
このAMMはイーサリアムやpolygon、Arbitrum等のチェーンに対応しており、各チェーンにETHやDAIやUSDC等の流動性を提供することによって、各hTokenはレイヤー1と2、レイヤー2同士で1:1で交換できるようになります。
流動性供給
Hop ProtocolのAMMは流動性Poolに流動性を提供することができます。
そのリワードとして、流動性供給者は各スワップで発生する手数料を受け取ることができます。
HopのAMMはレイヤー1とレイヤー2で価格が1:1になるソフトペグトークン同士でのスワップを行うため、impermanent lossのリスクが非常に低く、ETHやステーブルコインをほぼ単ステしている感覚で流動性提供できるため、ただ現物として保有しているだけの状態であれば流動性提供しておくことをおすすめします。
現在はETH・DAI・USDC・USDT・MATICのみ対応しており、今後は対応銘柄も増えていく予定です。
トークンを転送するためにバリデーター(Bonder)の存在が不可欠
Hop Protocol内でトークンを転送するためには以下のような情報が必要です。
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転送のマークルルート
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受け取るアドレス
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転送される合計金額
Hop Protocolがレイヤー2間の取引を行うためには、取引を行うために必要な情報をアップデートするバリデーターの存在が必要です。Hop Protocolではこのバリデーターを「Bonder」と呼び、Bonderはノードを運営しHop Protocolの取引情報であるTransfer Root(上記3つの情報)のハッシュ値をEthereumのレイヤー1に更新することでレイヤー2間の取引を実現させています。
現在Bonderはホワイトリスト方式によって限定的に運営されている=分散化されていないため、分散型に比べてハッキングリスクが高いことは認識しておいたほうが良さそうです。
今後分散型に移行する予定と運営からアナウンスされているので、いずれはこの懸念も払拭されていきそうですね。
ネイティブトークン$HOPが給付金として貰える可能性がある
Hop Protocolのプロトコル自体はすでに利用でき、流動性提供も行えます。一方で、まだネイティブトークンHOPを発行していないため、早期貢献者報酬としてトークンのエアドロが行われる可能性があります。
Hop Protocolは給付金が期待できるプロジェクトとして、昨年から大きな注目を集めており、多くのユーザーがHopに流動性を提供してきました。
ついに4/30にHop Protocolの公式アカウントがエアドロを暗示させるツイートがされたことを受け、そろそろトークンの発行が行われるのではないかと噂されています。
Optimismのトークン発行も発表され、Arbitrumのトークンも噂されている中、タイミング的にも違和感はなさそうです。
Hop ProtocolはL2が発展していくにつれニーズが生まれる
今回はそろそろトークンがローンチするかも、ってことでHop Protocolについて改めてまとめてみました。
現在レイヤー2で最も利用されているArbitrumはOptimistic系のRollupを採用しているため、レイヤー1に出金する場合、7日間のロックがかかってしまいます。最近はBINANCE等の大手取引所でもArbitrumに対応し、CEX内にArbitrum ETHを送金することで、7日縛りを解消することができるようになりました。
そのため、Hop Protocolの存在意義はレイヤー1に戻すためのものというよりはレイヤー2間の行き来をシームレスに行うことに尽き、レイヤー2間で流動性インフラを生み出してレイヤー1に足を踏み入れなくてもレイヤー2内だけで完結できるようにするのがHop Protocolの目指すべきところになります。(元々そうですが)
今後はより一層レイヤー2上に多くのプロジェクトが開発されていき、多くのユーザーがレイヤー2間を行き来するようになることが予想されるため、Hopがどのようなポジションを築いていくか期待したいです。
また、トークンのエアドロ目的で今からでも流動性提供しておくことをお勧めします。もしかしたらもう遅いかもしれませんが。。
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