InsureTech銘柄「SHERLOCK」のステーキングが一般開放されてるのでプロジェクト紹介

スマートコントラクトの悪用に対して、プロトコルに補償を提供するために設計されたリスク管理プラットフォームのSherlockがステーキングを一般開放したことを受け、今回ピックアップしています。
早期貢献者のリワードとしてトークンが貰えるのでぜひ。
あどまん 2022.05.01
誰でも

SHERLOCKとは?

Sherlockは、スマートコントラクトの悪用に対して、プロトコルに補償を提供するために設計されたリスク管理プラットフォームです。

一流のプロトコルチームがセキュリティ慣行をできるだけ簡単に使えるようにし、悪用された場合の救済策を提供することによって、ユーザーの保護を目的に開発されています。

現在、仮想通貨ではハッキングによって、年間数十億ドルの損害が出ており、ユーザーも安全なプロトコルとそうでないプロトコルを区別する方法を知りません。さらには安全性の高いプロトコルでさえもハッキングされることが多々起こるため、仮想通貨を触れている以上、ハッキングリスクは常に隣り合わせであることは周知の事実です。

Sherlockは、悪用された場合の救済手段を提供しており、対象となるプロトコルを安全に保つことに強い動機付けがされる設計となっています。

ここからはSherlockがどのような設計で運用されていくのか説明していきます。

まず、Sherlockのエコシステムには、3つの主要な参加者がいます。

・プロトコル
・ステイカー
・セキュリティチーム

プロトコル

プロトコルとは、Sherlockのサービスを受けたいDeFiプロジェクトのことを指します。

プロトコルはSherlockに手数料を支払い、その代わりにハッキングが発生した場合に弁済を受けることができます。プロトコルは、どれだけの価値を保証してほしいか(10億ドル、特定のプールなど)指定し、Sherlockは独自のニーズに合わせた補償契約を作成します。

次に、Sherlockのセキュリティ・チームが、数日から数週間かけて徹底的な評価を行い、プロトコルに関連するリスクを把握します。セキュリティ・チームは、Sherlockのリスク・チームと協力し、プロトコルの価格を決定します。価格設定について合意が得られれば、プロトコルはSherlockへの支払いを行い、プロトコルで(補償範囲内で)悪用が発生するたびに、Sherlockは補償範囲を上限として損失額を返済します。

ステイカー

我々一般投資はこのステイカーに該当します。

ステイカーは、一定期間(3ヶ月、6ヶ月など)SherlockのステーキングプールにUSDCを預けることができます。

カバーされたプロトコルでハッキングが発生した場合、補償に充てる資金がここから使われるため、リスク(最大33%)がある一方で、魅力的なAPYを享受できます。

ステイカーが受け取るAPYは、以下の3つのケースで構成されています。

・プロトコル顧客からのプレミアム
・ステイカーの資金をAave、CompoundなどのDeFiプロトコルに預けて得られる利息
・SHER(Sherlockのガバナンストークン)で支払われるインセンティブ報酬

デメリットは先ほども記載した通り、Sherlockがカバーするプロトコルのいずれかで重大なカバーイベントが発生した場合、ステーカーの資金は一部清算(最大33%)のリスクを抱えることになります。このようなリスクがあるからこそ、ステイカーには大きなインセンティブが与えられています。

セキュリティ・チーム

ワトソン(セキュリティ・チーム)は、Sherlockのセキュリティとリスクの専門家で構成されています。Sherlockのセキュリティ専門家の多くは、コードアリーナのリーダーボードの上位に位置し、その他にもブロックチェーンのトップ監査法人に勤務していた人達が参加しています。

ワトソン(セキュリティ・チーム)は、見込みのある各プロトコルの基本的なセキュリティ評価を行い、補償の価格設定に意見を提供します。セキュリティ・チームが価格設定やセキュリティを担当するプロトコルが、長期にわたって安全であり続けた場合、一定額のSHERトークンを支払います。

プロトコルの手数料によってステーカーが十分な報酬を得ていれば(ハッキングを差し引いても)、セキュリティチームにはそれに見合った報酬が支払われます。もし、ハッキングによってステイカーに支払われるプレミアムのほとんど、あるいはすべてが失われれば、そのプロトコルを担当するセキュリティ・チームの収入は大幅に減少します。

一度プロトコルと関係を持つと、セキュリティチームはそのプロトコルの開発者と密接に協力し、プロトコルのセキュリティの維持・向上に努めなければなりません。

Sherlockはこれらの3つの役割によって成り立っています。

ガバナンストークン$SHERも発行予定

SherlockにはガバナンストークンのSHERが発行予定です。

短期的には、ステーカーやプロトコルのインセンティブや、セキュリティチームへの報酬として使用される予定です。

長期的には、SHERトークンのロックアップが長ければ長いほど、より多くの投票権と報酬が発生するveシステムも導入予定です。この仕組みは、SHERトークンの長期保有者にインセンティブを与える狙いです。

また、各ステーキング・ポジションには、一意のIDを持つNFTが鋳造されます。ロックアップ期間が終了すると、NFTはポジションをアンステークまたは再ステークするタイミングで引き換えることができます。アンステークの場合、SHER報酬とUSDC元本/報酬の両方がNFTの所有者に転送され、再ステークする場合は、SHER報酬はNFTの所有者に譲渡、USDCをステーキングすると、ロックアップ期間に合わせてNFTが再取得されます。

トケノミクスを見る感じ、Staking Rewardsが20%も占めているため、USDCをステーキングすることによってSHERトークンがもらえるかもしれませんね。

アーリーアダプターLPラウンドが終了し、誰でもステーキングが可能に。

SHERLOCK
@sherlockdefi
The Early Adopters LP Rounds are officially over!!

The cap has been hit. Thanks for participating everyone!!

If you didn't get a chance to participate, normal staking will be available soon which will have still juicy (but not quite as juicy) incentives on it!

Stay frosty.
2022/04/09 07:36
3Retweet 19Likes

これまではアーリーアダプターLPラウンドと称して、限られたユーザーのみがステーキングを行うことができましたが、4/9に終了しました。

現在は誰でもステーキングが可能になっており、ステーキングをしているユーザーに対してはインセンティブが用意されているようです。

SHERトークンが配布される可能性が高いので、もし余ってるUSDCがあればぜひステーキングしてみてはいかがでしょうか。

カバープロトコルや早期流動性提供パートナー一覧

SherlockがカバーしているプロトコルにはEuleropynPrimitiveFitempusなどが参加しています。

今後、さらに多くのカバー先プロジェクトが控えており、順次発表していく予定のようです。

現在はSherlockが設定したセキュリティ対策のハードルが高く、提携を申し込んできたプロトコルの大半を断っている状況で、その状況を打破するためにSherlockは新しいプロトコルがその基準をクリアしやすくするためのツールを開発中です。

SherlockはIDEOLAB、a_capital、SCALAR CAPITAL、Allianceから資金調達を行なっています。

こららの他には、エンジェル投資家としてKain Warwick、Ric Burton、Mariano Conti、Hart Lambur他多数、

早期流動性提供パートナーとして、Dragonfly Capital、GSR、IDEO CoLab Ventures、A Capital、Scalar Capital、Lattice Capital、Maven 11、CoinFund、LedgerPrime、DeFi Allianceなど、アドバイザーにはJohn Mardlin、Rajeev Gopalakrishna、Greg DiPriscoが参加しています。

資金調達額が不明でしたが、多くのパートナーと提携しており、早期流動性提供イベントでもベンチャーキャピタルから支援してもらっているのは大きな後ろ盾となりそうですね。

ハッキングと隣り合わせのDeFiだからこそSherlockには期待したい。

DeFi市場において、レンディングやDEXが成熟しつつあるのに対し、保険領域はまだまだ成功事例の少ない分野です。しかし、ハッキングリスクを恐れることなく、DeFiユーザがより快適に過ごす環境を整えることは必須であり、これらの分野と並ぶくらい保険領域は重要な鍵となっています。

Sherlockはハッキングした場合に補償が与えられるような設計になっているだけでなく、ハッキングが起こらないための環境構築も目指しており、事前・事後どちらもカバーできるプロトコルです。

保険は間違いなく欠かすことのできないテーマであることやまだまだ未成熟領域であることを踏まえ、このSherlockはその現状を打破するプロジェクトになると期待したいと思います。

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