ImmutableXに期待したいと思う理由
今回はそのImmutableXに期待している理由をより具体的に解説していきます。
ちなみにこれは以前ブログでも紹介した内容と被っている部分も多いのですでに読んだことがある方は流し読みでもいいかもしれません。
ImmutableXとは
ImmutableXは、NFTに特化したL2のスケーリング・ソリューションです。
L2なのでトランザクション処理が高速、ミントや取引の際にかかるGas代がかからないことに加え、イーサリアムのセキュリティが担保されているところが特徴です。
また、ImmutableX上では様々なNFTプロジェクトが開発されており、今年ローンチ予定の大注目GameFiプロジェクト「Guild of Guardians」や「Illuvium」、「GodsUnchained」などがあります。他にはTikTokのNFT、TikTok Top MomentsやVeVeもImmutableX上で展開されています。
時価総額は150位ほどで、すでにBINANCE、Coinbase、OKX、Huobi、Kucoin等大手の取引所にはほぼ上場しています。
L2の情報をまとめているサイト「L2Beat」によると、Immutable XのTVLは2022/4/4時点で8340万ドルで、主要なL2ネットワークの中ではTVLのランキングで9位となっています。
TVL8340万ドルはL1でいうとTezosやNervosあたり(40位)に位置します。
ImmutableXはNFTに特化しているためファーミングやレンディングプロトコルがないので一概に比較はできませんが、正直伸び代しか感じないのは僕だけでしょうか..?
ImmutableXに投資したVCはcoinbaseなども参加しており錚々たる顔ぶれで、2018年にシードラウンドを、2019年9月に1500万米ドルのシリーズAを以下から調達した実績があります。
多くの有識者の方も予想しているように、今年はNFTとL2が一気に躍進するのではないかと予想されています。
このNFTに特化したL2チェーンはImmutableXが唯一のプロジェクト(Roninはサイドチェーン)で、今年ローンチ予定のilluviumやGuild Of Guardianをきっかけに盛り上がるのではないかと予想しています。
また、OpenSeaも対応予定とのことで、OpenseaがL2に対応するとL2のNFTにも触れやすくなるので出来高の増加も期待できそうです。
ZK-Rollup技術を用いている
Immutable XがL2のプロジェクトの中でも魅力的なところは、ZK-Rollupという技術を使って開発しているところです。
※もっと細かくいうと「ZK-Rollup」か「Validium ZK-proof」が選択できるVolitionを採用しています。
StarkWare社が開発した最先端のロールアップ技術を用いてNFTに特化したチェーンを開発しており、尚且つL2なのでイーサリアムのセキュリティも維持されています。
ZK RollupはOptimistic Rollupと並ぶレイヤー2の技術として非常に有名で、Immutable Xの他にはdydxやLoopring,ZKSwapなどがZK Rollup技術を使って開発しています。
ZK Rollupsは、「ゼロ知識証明」を使用しており、ブロックの検証に必要なストレージと計算能力の量を削減しているため、Immutable Xは1秒間に9,000件以上のNFT転送、取引、mintが可能となっており、イーサリアムで抱える課題を解決することもできますね。
ちなみに、有名なArbitrumで使われているOptimistic Rollupは、
・Optimistic Rollup上→ERCに資産を引き出す場合、7日間程度かかる
・OVMという抽象化したEVMなのでERCアプリケーションをOptimistic上に展開しやすい
に対して、
ZK Rollupは、
・ERCには即日で引き出し可能
・実行環境がSyncVMなので、開発コストがかかる。
・ゼロ知識証明を用いている
上記が大きな違いです。
現状はZK Rollupの実行環境がSyncVMということで、イーサリアム上に展開されるアプリケーションをそのまま移行することができませんが、ZK-Snarkという技術が向上することでEVM互換に対応するのではないかとも言われています。
そうなってくると、これまでイーサリアムベースで開発をしていた方々がZK-Rollup上で開発を行えるので、ZK-Rollupも浸透していきそうです。
ImmutableXはトランザクションの処置が高速&Gas代がかからない
L2のオフチェーン上の処理のためスケーラビリティがあり、さらにはガス代も発生しません。
イーサリアム上でNFTを売買する際に高額なGas代がかかったり、購入までにかなりの時間を要した経験はあるのではないでしょうか。
イーサリアムで抱える課題を解決するのがまさにImmutable Xの役割であり、トランザクションは高速で処理され、Gas代も発生しない設計になっています。
しかし、Gas代がゼロだと、Immutable Xのネットワークを維持することができなくなってしまうので、すべての一次資産の販売とNFT取引に対して2%の手数料がかかる設計になっています。
ちなみに2%はImmutable Xのプロトコルを利用するための手数料になり、それを利用するマーケットプレイスが独自の手数料を上乗せすることができます。
また、Gas代ゼロで成立する理由は、Immutable側でGas代を支払っているからです。
ユーザーはイーサリアムのメインネットで取引する代わりに、取引に署名してその署名を元に数学的な証明が行われ、メインチェーンにアップロードされます。この証明自体にはガス代がかかるため、そのGas代をImmutableがユーザーに代わって支払うことで、ガス代がゼロになる仕組みです。
Gas代はかからないけど、手数料は発生するということです。
マーケットプレイスも実装している
ImmutableXは、NFT対応のウォレットとマーケットプレイスもローンチしています。
他のNFTスケーリングソリューションと異なり、プロトコルの流動性を供給するためのグローバルオーダーブックを提供しています。
つまり、あるマーケットプレイスで作成された注文を別のマーケットプレイスで処理することができるようになるので、結果的にマーケットプレイスは自社プラットフォームの取引をより活発化させることができます。
Solanaを利用していたらイメージしやすいですが、Serumの仕組みと似ています。
ネイティブトークンIMXにもユースケースがある
L2はGas代がETHになるので、ネイティブトークンはガバナンス機能しか持ち合わせていないことも往々にしてあります。
それだと価格上昇の材料としては弱く、なかなか価格が上がりづらい傾向にあります。
しかし、Immutableはユースケースを持ち合わせており、プロトコル料金の20%をIMXトークンで支払う必要があります。この料金は、IMXで直接支払うこともできますが、多くの場合はImmutableが裏側で実際の購入通貨(ETHなど)をIMXと自動的に交換します。
つまり、ユーザーはIMXトークンを保有していなくても、プロトコル上での取引が可能となり、ETHで支払っていても実はIMXも消費されているような設計になっています。
まだローンチしていませんが、ステーキング機能も実装予定となっており、僕はステーキングが可能になるタイミングでIMXを購入していこうかなと思っています。
ImmutableXは今年注目銘柄であることは間違いない
ImmutableX上でまだ稼働しているプロジェクトが少ないため、まだそこまで注目を浴びていません。
しかし、今年中に「Guild of Guardians」や「Illuvium」が正式ローンチし、OpenSeaが統合し始めると一気にImmutableXの名が知れ渡る可能性あります。
今は時価総額150位ほどとまだ過小評価されている状況で、個人的には30位くらいに位置しても違和感ないプロジェクトだと思っています。
illuviumのローンチはQ2で、OpenSea統合がQ3、Guild Of Guardiansのβ版が4Qを予定しているので今年はImmutableX上が飛躍する一年になる可能性は非常に高そうです。
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